麦ちゃん雑記

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【映画】移動都市/モータル・エンジン【感想】

あけましておめでとうございます。今年の抱負は1週間に1本は映画館で映画を見ることです。麦人です。

 

先日Amazon Primeで映画を見終わったのでその感想を。

今回見終わったのはこの映画。

移動都市/モータル・エンジン

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公開日:2019年3月1日

配給:東宝東和

あらすじ

たった60分で文明を荒廃させた最終戦争後の世界。残された人類は空や海、そして地を這う車輪の上に移動型の都市で創り出し、他の小さな都市を“捕食”することで資源や労働力を奪い生活している。“都市が都市を喰う”、弱肉強食の世界へと姿を変えたこの地上は、巨大移動都市“ロンドン”によって支配されようとしていた。他の都市を次々に飲み込み成長を続けるロンドンを前に、小さな都市と人々が逃げるようにして絶望的な日々を送る中、一人の少女が反撃へと動き出す。(Amazon Primeより引用)

 

緻密な世界観とそれを再現するビジュアルグラフィティ

この映画、とにかく前衛的な世界観とそれを再現する美術がすごかった。

あらすじを見てもらえばおわかりかと思うがまず世界設定がとんでもない。

もともと2001年にイギリスで発行されたMortal Enginesという小説をベースにしているらしい。

まず移動する都市「ロンドン」からして突拍子もないが、都市が移動することに反対している組織として「反移動主義者」が出現するなど、パワーワードがてんこ盛りである。

 

そのほかにも、主人公たちが食べ物に困ったときに出てきた、

この食べ物、賞味期限が1000年も過ぎてるじゃないか!」→「古代人の食べ物は腐らないのよ

というセリフなど、言葉の端々からも並々ならぬ世界観へのこだわりが感じられた。

 

また、ビジュアル面は「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソンが関わっていることもありクオリティがやたらと高かった。緻密な世界観に対してここまでビジュアルが引けをとっていないことはさすがと言わざるを得ない。

 

詰め込み過ぎな設定と感情移入のしづらさ

と、ここまでは褒めてきたのだが正直微妙な部分も多く見受けられた。

 

まず上記で述べた緻密で大胆な設定に心が追いつかない。理解する前においてけぼりにされてしまうのだ。設定に対して必要な情報を十分に説明する時間があまりにも少ない。

主人公の生い立ちや今までの背景、心情などは二の次で世界観の説明に時間を咲きすぎているからだと思う。

おかげで登場人物が負傷したり死ぬシーンでもハラハラ・ドキドキどころか「あっ、死んだ」くらいの感想しか出てこなかった。別に俺が冷酷なだけじゃないと思う。

 

もともと4冊の本の1冊目を映画化したらしいが、この映画の行き着く先を僕は知っている。

そう、小説を読んで大好きになった「ライラの冒険」シリーズや「エラゴン」シリーズのように1作め目だけ映画化されて2作目以降の実写化にはサヨナラするタイプの映画だ…

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(今でも続編待ってるから俺が死ぬまでに作ってください…お願いします…)

 

ハリーポッターハンガー・ゲームは運が良かった、作品分割もさせてもらえたし最後まで制作させてもらえた。

最後まで完結させることができない実写化は映画ファンも原作ファンも幸せにならない。

えっ!この長編小説を映画に!?」→「できらぁっ!!!!」でどれほどの悲しみを生んだことか…

 

設定厨なら好きかもしれない

とはいえ全く面白くないわけではない。見る価値はある、と思う。

少なくともビジュアルは一級品なのでそこら辺に興味のある人は見ておいていいかも。