総括!2019麦的ゲームオブザイヤー! part2
カフェインを抜く生活を始めてから2週間ほど経ちます。
なにか変わった気もするし、何も変わってない気もします。
コーヒーが飲めないのだけが辛いです。麦人です。
さぁ、前回は6位まで書きましたので後半早速いってみましょう!
5位
フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと
リリース日:2018年3月26日(PS4)
開発:Giant Sparrow
普通であればゲームを作るとき、世界観を確保するためにシステムやアートの方向性を定めると思う。ゲーム作ったことはないけど多分そう。
一方で、このゲームの特異なポイントは統一性がないところだ。
プレイヤーはフィンチ家最後の生き残りとして、先祖の記した不思議な物語を体験していく、いわゆるウォーキングシムと言われるゲームである。
森の中でぽつんと残されたフィンチ家を探索しながら先祖の手がかりを見つけていくのだが、この家がまずおかしい。隠し扉や表からは開かないドアなど、フィンチ家の人間がいかに奇妙であったかが伺える。
そして、家族の記憶を追体験していくパートでは、全く異なったゲーム性で物語を勧めていく必要がある。
主観視点で猫になり木を登っていったかと思えば、アメコミチックなカートゥンの世界でホラーストーリーを体験することになる。
極めつけは、永遠と魚を切り続ける仕事で鬱になった先祖が、妄想の中でヒーローになる記憶を追体験するといったとりとめのない話を進めていくことになる。
(ここ、本当に革新的なゲームプレイだったのでネタバレ大丈夫な人は是非見てほしい。)
Lewis' Story - What Remains of Edith Finch
ただし、そんなまとまりのない世界観がしっかりゲームプレイの中で統合され、一つの作品として昇華されているポイントには注目したい。
夢のような、現実のような、そんなおとぎ話を体験してみたい方にはうってつけの一作だ。
What Remains of Edith Finch Official Launch Trailer
4位
Devotion
リリース日:2019年2月19日
開発:Red Candle Games
「-Detention- 返校」で一躍有名になったRed Candle Gamesの最新作。
ホラーテイストかつ史実に基づいたゲームプレイはそのまま、舞台を2Dから3Dに移して登場した本作は、Bloober Teamと肩を並べる現在最高峰のホラースタジオが手掛けていると言っても過言ではない。
まず、本作の何が素晴らしいかと言えば、少し昔の台湾の雰囲気を見事に再現しているところだろう。
テレビやカレンダー、本棚などから当時の生活感がにじみ出ている。
また、ホラー表現においても秀でていることは言うまでもない。
序盤は意味不明であった演出が、後半主人公の抱える闇を浮き彫りにしたあとだとわかってくるところがあるなど演出上合点のいくところが多かった。
でも「振り向いたら今までいなかったのにいる」とか、「絶対コレ薬やってるでしょ…」みたいな表現は本気でビビるからやめてほしい(いいぞもっとやれ)
余談ではあるが本作は中国政府とのいざこざのせいで販売停止となっている。
https://wired.jp/2019/03/03/devotion-controversy-review/
現時点で新たに入手することはできないので、プレイしてみたい人は持ってる人にプレイさせてもらえないかお願いしてみよう。
3位
>observer
リリース日:2017年8月15日
開発:Bloober Team
ほぼ全人類が自らを機械化するオーグメンテーションを終え、高度に情報化された世界。そんな社会で、オブザーバー<監視者>である主人公は、原因不明のロックダウン処置を施されたアパートを探索することとなる。消息不明だった息子の手がかりを探して。
サイバーパンクな世界観は誰だってワクワクするものだと思う。「ブレードランナー」や「攻殻機動隊」はジャンルを代表する作品であるが、本作はホラーという文脈からサイバーパンクを見事に表現してる。
Bloober Teamを一躍有名にしたのがLayer of Fearであることは間違いないが、本作はそんな同スタジオのアートスタイルの幅広さを思い知らしめた作品だろう。
そう、なんといってもアートが最高なのである。
ひとつひとつのシーンが印象に残るように設計されている演出・アートの魅力は、サイバーパンク好きにとってはたまらない。
(VR装置をつけられたまま快楽物質漬けにされてる豚。もはや芸術である。)
また、ストーリーのオチもサイバーパンクくさくて好きだ。ネタベレになるので深くは掘らない。
ホラーが苦手な人にとってはとっつきにくいかもしれないが、サイバーパンクとしては間違いなく傑作なので気になる人はやってみよう。
Observer Official Launch Trailer
2位
Iconoclasts
リリース日:2018年1月23日
開発:Joakim Sandberg
2Dドットはいいぞ、古き良き時代を思い起こさせてくれる…
そう、GBA全盛期に小学生を迎えた筆者がこのゲームにドハマリすることは必然であった。スラモリ、4つの剣、ポケモンエメラルド…
思い出話はココまでにしておこう。
Iconoclastsは2Dプラットフォームのアドベンチャーゲームだ。
主人公のロビンは相棒のレンチを片手に世界の破滅を救うたびに出る。
旅の途中で出会う仲間、立ちはだかる強力な敵、そしてイデオロギーの争い。
王道なストーリーテリングの中に、リアリスティックで残酷な要素を多分に取り込んでいるのが本作の評価ポイントだ。2Dで表現されるファンシーとも取れる世界のなかだからこそ、その残酷さが光って見える。
また、本作は開発者であるJoakim Sandberg氏が7年かけて一人で作ったゲームであることも忘れてはいけない。一人で作ったとは思えないクオリティには頭が下がるばかりだ。
そのせいもあってか、本作では製作者の哲学のようなものがセリフや演出の端々からにじみ出ていると感じられる。
悪いことは言わない、みんなもプレイしよう、Iconoclasts。
1位
BIOHAZARD RE:2
リリース日:2019年1月25日
開発:CAPCOM
リメイクって難しい。少しでも原作と違う要素があれば評価は得られないし、最低限のクオリティのハードルが高い。
そんなリメイクの難しさを乗り越えて見事麦的GOTYを獲得したのがこの「BIOHAZARD RE:2」だ。
もちろん原作もプレイ済である筆者だが、本作の完成度には舌を巻くしかない。
コンセプトはそのままにゲームプレイを一新した本作は 、ストーリー主導のゲームが流行している昨今のなかで、ゲームをプレイすることの楽しさを今一度思い出させてくれた。
なぜか入れたものが他からも取り出せる異界空間と化したアイテムボックス。
セーフハウスに入れば襲ってこないタイラント。
そこらじゅうで栽培されているグリーンハーブ。
でもね、いいの。現実っぽくなくたって。これはゲームなんだから楽しければそれでいいの。
こまかいことは語らない。これが俺にとって今年一番面白かったゲームだから、
みんなやって!!!!!
番外編
アッシュと魔法の筆
開始5分のアニメーションで主人公の生い立ちや環境をシームレスに演出していたのはすごくよかった。ゲームプレイも無理に長くなくほどよい短さ。
後半アクションゲーに様変わりしたのは笑った。
モンスターの書き方が下から上だったのでゴキブリみたい動き方するモンスターをたくさん生み出してしまった。ごめんなさい。
Super Hot
'IT'S THE MOST INNOVATIVE SHOOTER I'VE PLAYED IN YEARS'
プレイし終わったあとにはこの言葉を誰かに言いたくなる、そんなゲーム。
Layers of Fear 2
やっぱりBloober Teamは最恐だぜ!!!!!